木造耐火建築物の講習会へ参加してきました。今回は木造の中でも枠組壁工法(ツーバイフォー)に特化した内容でした。建築物には防火性能上『準耐火建築物』や『耐火建築物』そして木造等の『その他の建築物』に分類されますが今回は木造であっても耐火建築物になるという内容です。今のところ認可されているのは1時間耐火のみですので建築基準法上では最上階から数えて4つめの階、したがって地上4階まで、若しくは鉄筋コンクリート造の上層階の4階分のみ可能となる規模です。ただ、現在におきまして2時間耐火の合格に向けて研究、実験が行われているそうなので近い将来はもっと高層階の木造が現実味をおびてくると思います。大規模建築物を木造で建てる目的は第一にCO2削減から始まった事ですが実際
国内の全産業から排出されるCO2のうち建設産業からは約1/3を占めるといわれています。それから、戦後一斉に杉や檜の植樹が行われたのですが現在においてそれらが適齢期を迎えているからです。日本のツーバイフォー材はカナダ産がほとんどですがここ最近は九州や四国産の国産ツーバイフォーを売りにしている業者様もいるほどです。ただしツーバイフォー工法といっても梁材の集成材や面材部材である構造用合板は国内産で施工される事が多いのでその点を考慮すれば国内産比率は高まると思います。
それから、木造で耐火建築物を施工するメリットですが工期短縮と構造部材の原価によるコストダウンが可能になるからです。実際は認可(オープン化)されてから間もない事もあり現場管理や職人さんの慣れの問題等ですぐにはコストダウンの比率が微々たるものかもしれませんが、我々のこの職種の仲間達が木造の良さを発信していって棟数によるスケールメリットが増えればいずれはコストに還元される事を願っております。それでは、みなさまも一度『木造耐火建築物』にご興味を持ってはいががでしょうか?
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